【私はあなたであった。あなたは私になるだろう】
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先月の今頃である。相方の実家で成った青梅が送られてきた。今年はウチで黒糖梅酒を造ると相方が両親に漏らしたところ、送られてきたらしい。ところが、梅酒を憑けるならば、普通1キロもあれば事足りるというのに、何をトチ狂ったか、将又単なる嫌がらせか、いやいや実は庭に成った青梅を一掃するためか、
6キロもの青梅が段ボール箱いっぱいに送られてきおったのである。
これら総てを梅酒に出来ないでもない。ただ、瓶だの酒だのを新たに仕入れるとコストがバカにならんのだ。いつも後先を何一つ考えておらん相方も流石に困ったらしい。それで無い知恵を絞った結果、梅以外にも色々と憑け込んでみようという結論に至ったと、腐敗に報告してきた。相方の計画に依れば、
■黒糖梅酒を2キロ憑ける。
■梅酒を1キロ憑ける。
■梅干しを1.5キロ憑ける。
■梅シロップを1キロ憑ける。
■傷んだ青梅を0.5キロ捨てる。
とのこと。
腐敗的にはどうでも良いこと故、右から左に聞き流しておった。そもそも余程トンチキなミスでもせん限り、失敗なぞ有り得ないのである。まぁ出来上がったら相伴する程度しか考えておらんかった。
だが、相方的には呑気に考えられんかった。何しろ青梅は足が憑くのが早い。しかも段ボール箱にギュウギュウのままでは、腐ってしまうのは自明で、且つ時間の問題でもあった。故に、いつもは万物に対してのらりくらりと事に当たっておる相方でも、今回ばかりは、早々の処理が求められたのだ。
それで、段ボール箱が到着して1日2日経って、一気に憑け込んだのである。
相方の主目的は黒糖梅酒で、真っ先に取り掛かったらしい。故に仕事も丁寧で満足逝く仕上がりだったそうである。
その次に、梅酒を憑けた。腐敗が2年前に憑けておったブランデー梅酒を他に移して憑け込んだとのこと。
さらに梅干しを憑けた。通常、梅干しの製造といえば、虫干しだの何だのと幾重ものハードルを越えなくてはならないが、相方が仕入れた独自製法で、割と簡単に憑け込めるらしい。
そして最後に梅シロップを憑けた。これの製法は梅酒以上に簡単で、瓶の中の上白糖の上に青梅をドカドカ投入するだけで終わりである。後は自然に馴染んで1ヶ月もすれば、喰えるとのこと。疲れ果てながら簡単だと自分に言い聞かせて憑け込んだようだ。こうして、僅か半日のうちに総ての青梅どもを処理やがったのである。
それからほぼ1ヶ月経過した昨日の夕刻、相方より電話があった。
た、大変やーっ!
一体何かね、騒々しい。
梅シロップからブクブク泡が出てる。
それがどうかしたのかね。
どうも、醸したっぽい。
ギャボーっ
あろうことか、相方はスパークリング梅酒を密造しやがったのである。立派な酒税法違反である。脱法行為である。いっくら酒が好きだからって、自分で作るのはいくないのである。
恐らく、疲れ果ててまで梅シロップを作ろうとしたから、何処かの工程で油断して、醸してくれるような菌が腐着したのだろう。
帰宅後、早速問題の瓶を見聞してみた。

問題の瓶
相方が撹拌に努めたところ、発泡は収まったらしい。とはいえ、匂いは明らかに酒。それで、脱法だろうが何だろうが味見をしたくなるのが人情で、一掬いしてみた。鼻を近づけるとさらに匂いは強烈だった。で、クイッとやってみた。
匂いは確かに酒だが、味的には梅ジュースの域を出ておらんかった。
但し、僅かでも酒の味はしておったし、同時に酸味もあった。ひょっとして腐っておるのかとも思ったが、カビなどは生えておらんので腐敗ではない。この酸味は熟成途上の酸味であろう。こりゃもう暫く憑け込めば、立派なスパークリング梅酒になること請け合い。というワケで、以後のレポートは差し控えておく。
流石にお縄になりたくない故。
嗚呼、それとお縄にならない為の伏線を張っておくが、誤って醸してしまった梅シロップはホウロウの鍋に移し、灰汁を取りながら煮立てれば、アルコール分が飛んでしまう故、問題はない。そう、問題ない。
6キロもの青梅が段ボール箱いっぱいに送られてきおったのである。
これら総てを梅酒に出来ないでもない。ただ、瓶だの酒だのを新たに仕入れるとコストがバカにならんのだ。いつも後先を何一つ考えておらん相方も流石に困ったらしい。それで無い知恵を絞った結果、梅以外にも色々と憑け込んでみようという結論に至ったと、腐敗に報告してきた。相方の計画に依れば、
■黒糖梅酒を2キロ憑ける。
■梅酒を1キロ憑ける。
■梅干しを1.5キロ憑ける。
■梅シロップを1キロ憑ける。
■傷んだ青梅を0.5キロ捨てる。
とのこと。
腐敗的にはどうでも良いこと故、右から左に聞き流しておった。そもそも余程トンチキなミスでもせん限り、失敗なぞ有り得ないのである。まぁ出来上がったら相伴する程度しか考えておらんかった。
だが、相方的には呑気に考えられんかった。何しろ青梅は足が憑くのが早い。しかも段ボール箱にギュウギュウのままでは、腐ってしまうのは自明で、且つ時間の問題でもあった。故に、いつもは万物に対してのらりくらりと事に当たっておる相方でも、今回ばかりは、早々の処理が求められたのだ。
それで、段ボール箱が到着して1日2日経って、一気に憑け込んだのである。
相方の主目的は黒糖梅酒で、真っ先に取り掛かったらしい。故に仕事も丁寧で満足逝く仕上がりだったそうである。
その次に、梅酒を憑けた。腐敗が2年前に憑けておったブランデー梅酒を他に移して憑け込んだとのこと。
さらに梅干しを憑けた。通常、梅干しの製造といえば、虫干しだの何だのと幾重ものハードルを越えなくてはならないが、相方が仕入れた独自製法で、割と簡単に憑け込めるらしい。
そして最後に梅シロップを憑けた。これの製法は梅酒以上に簡単で、瓶の中の上白糖の上に青梅をドカドカ投入するだけで終わりである。後は自然に馴染んで1ヶ月もすれば、喰えるとのこと。疲れ果てながら簡単だと自分に言い聞かせて憑け込んだようだ。こうして、僅か半日のうちに総ての青梅どもを処理やがったのである。
それからほぼ1ヶ月経過した昨日の夕刻、相方より電話があった。
た、大変やーっ!
一体何かね、騒々しい。
梅シロップからブクブク泡が出てる。
それがどうかしたのかね。
どうも、醸したっぽい。
ギャボーっ
あろうことか、相方はスパークリング梅酒を密造しやがったのである。立派な酒税法違反である。脱法行為である。いっくら酒が好きだからって、自分で作るのはいくないのである。
恐らく、疲れ果ててまで梅シロップを作ろうとしたから、何処かの工程で油断して、醸してくれるような菌が腐着したのだろう。
帰宅後、早速問題の瓶を見聞してみた。
問題の瓶
相方が撹拌に努めたところ、発泡は収まったらしい。とはいえ、匂いは明らかに酒。それで、脱法だろうが何だろうが味見をしたくなるのが人情で、一掬いしてみた。鼻を近づけるとさらに匂いは強烈だった。で、クイッとやってみた。
匂いは確かに酒だが、味的には梅ジュースの域を出ておらんかった。
但し、僅かでも酒の味はしておったし、同時に酸味もあった。ひょっとして腐っておるのかとも思ったが、カビなどは生えておらんので腐敗ではない。この酸味は熟成途上の酸味であろう。こりゃもう暫く憑け込めば、立派なスパークリング梅酒になること請け合い。というワケで、以後のレポートは差し控えておく。
流石にお縄になりたくない故。
嗚呼、それとお縄にならない為の伏線を張っておくが、誤って醸してしまった梅シロップはホウロウの鍋に移し、灰汁を取りながら煮立てれば、アルコール分が飛んでしまう故、問題はない。そう、問題ない。
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先日、朝起きて居間に出てみると、ポリさんが斯様な姿になっておった。

眠いんよ、ワシ
壁側に寝返りを打とうとしたら、完全に振り返ることが出来ず、いつもこうなるのである。とはいえ、ポリさん的には腹が涼しくなって良い按配らしい。因みに壁がなければこのような姿勢は出来ない。まさに壁様々、壁の賜物なのである。
ともあれ、斯様な姿勢を取るようになったポリさんを見て、いよいよ夏本番を予感した朝であった。
眠いんよ、ワシ
壁側に寝返りを打とうとしたら、完全に振り返ることが出来ず、いつもこうなるのである。とはいえ、ポリさん的には腹が涼しくなって良い按配らしい。因みに壁がなければこのような姿勢は出来ない。まさに壁様々、壁の賜物なのである。
ともあれ、斯様な姿勢を取るようになったポリさんを見て、いよいよ夏本番を予感した朝であった。
割と以前撮影したポリさんに面白い素材があった故、サックリと弄ってみた。

ご主人は帰るん遅いし、
奥さんは短い散歩しか連れてってくれんし、
呑まなやっとれんで、ワシ
軽い現実逃避である。では仕事。

ご主人は帰るん遅いし、
奥さんは短い散歩しか連れてってくれんし、
呑まなやっとれんで、ワシ
軽い現実逃避である。では仕事。
ウガー(挨拶
昨日の夜、夕食を作ろうとしない相方が、鮨喰いに逝こう、鮨。というので回る鮨屋へ逝った。彼の店は鮨ネタならば何を喰っても一皿100円という、何とも懐に優しい鮨屋である。ふたりでたらふく喰っても2000円ちょっとで済む故、ヘタにトンカツだのパスタだの喰うより安く上がってしまう。しかもネタも豊富で切れもでかいことから、鮨=彼の店と決まっておった。
そう、おった(過去形
彼の店はその激安ぶりで、休日の夕食時には腐敗家のような夕食の支度をボイコットした主婦に率いられた家族で満卓になるのも珍しくない。そこで割と早めに出掛けたのだが、やっぱり既に満卓であった。それでも待つこと暫し。2名でお越しの腐様ーっ。と呼ばれて、席まで案内されて着席した。すると、何やら生臭い残念な香りが漂っておった。備え憑けの手拭きでテーブルを一拭きすると真っ茶色に染まった。新しい手拭きで拭ってもまだ茶色い。さらに新しい手拭きで拭うとようやく色が憑かなくなった。と同時に残念な香りも消えた。
ちゃんと拭いておるのか。
少々不愉快になったものの、気を取り直していざ喰おうとした。ところが今度は美味そうなネタがちっとも流れて来ない。どれも乾いておったり、どす黒いウニとかくだらないネタのオンパレードだった。それでも、何か美味そうなネタは来ないのかと待っておったら、ネタとシャリが分離してセパレートになっておったり、コンベアに焼肉のタレみたいなのがベットリ憑いておったり、その上をカッパ巻きが転がっておったり、ネタを保管するためのトレイがタコとともに流れてきたりと、食欲を無くすには十分なネタがわんさとやって来おったのである。
食欲が無くなるのと反比例して怒りが増大していった。
これでかなり不愉快になったものの、直接注文して喰えば良いじゃねえかと、再度気を取り直し、マグロと生エビを注文。暫くしてやって来たかと思いきや、マグロしか来ねぇ。
怒りは頂点に達した。
相方も一皿しか喰っておらなんだ。もう何皿か喰うつもりだったのだろうが、腐敗の表情がみるみる般若になって逝くのを見て、オロオロしつつ何時爆発するのかドキドキして見ておったのであろう。腐敗はもう帰ると叫び、席を立った。お会計は210円だった。とても鮨屋のレシートとは思えない額だ。店を出てから、二度と逝かないことを誓った。
さて、誓ったは良いがすっかり腹が減ってしまった。こんな時間で他の回る鮨屋に逝っても、満卓でそう直ぐには喰えないであろう。だが鮨は喰いたい。というか、この怒りはどうしても鮨を喰わなければ収まりそうにもなかった。しかも高い鮨を喰わなければ口直しはとても出来ないと思えた。それで向かったのが、腐敗が幼少の砌から慣れ親しんでおる回らない鮨屋である。
此処は小さい店で、割とリーズナブルながら美味い。今回は小鯛の昆布締めと、近海本マグロが絶品であった。着席して暫し。鮨を握っておる大将にさっきの店を話したら、それじゃその分ウチは儲かるんですね、ありがとうございます。と返された。それをさらに返した。
まぁな。そして腐敗家は当初想定していたより、5倍くらい高い鮨を喰うことになったのだが。
悔し紛れとはいえ、やり過ぎたかもしれんな、諸君。
昨日の夜、夕食を作ろうとしない相方が、鮨喰いに逝こう、鮨。というので回る鮨屋へ逝った。彼の店は鮨ネタならば何を喰っても一皿100円という、何とも懐に優しい鮨屋である。ふたりでたらふく喰っても2000円ちょっとで済む故、ヘタにトンカツだのパスタだの喰うより安く上がってしまう。しかもネタも豊富で切れもでかいことから、鮨=彼の店と決まっておった。
そう、おった(過去形
彼の店はその激安ぶりで、休日の夕食時には腐敗家のような夕食の支度をボイコットした主婦に率いられた家族で満卓になるのも珍しくない。そこで割と早めに出掛けたのだが、やっぱり既に満卓であった。それでも待つこと暫し。2名でお越しの腐様ーっ。と呼ばれて、席まで案内されて着席した。すると、何やら生臭い残念な香りが漂っておった。備え憑けの手拭きでテーブルを一拭きすると真っ茶色に染まった。新しい手拭きで拭ってもまだ茶色い。さらに新しい手拭きで拭うとようやく色が憑かなくなった。と同時に残念な香りも消えた。
ちゃんと拭いておるのか。
少々不愉快になったものの、気を取り直していざ喰おうとした。ところが今度は美味そうなネタがちっとも流れて来ない。どれも乾いておったり、どす黒いウニとかくだらないネタのオンパレードだった。それでも、何か美味そうなネタは来ないのかと待っておったら、ネタとシャリが分離してセパレートになっておったり、コンベアに焼肉のタレみたいなのがベットリ憑いておったり、その上をカッパ巻きが転がっておったり、ネタを保管するためのトレイがタコとともに流れてきたりと、食欲を無くすには十分なネタがわんさとやって来おったのである。
食欲が無くなるのと反比例して怒りが増大していった。
これでかなり不愉快になったものの、直接注文して喰えば良いじゃねえかと、再度気を取り直し、マグロと生エビを注文。暫くしてやって来たかと思いきや、マグロしか来ねぇ。
怒りは頂点に達した。
相方も一皿しか喰っておらなんだ。もう何皿か喰うつもりだったのだろうが、腐敗の表情がみるみる般若になって逝くのを見て、オロオロしつつ何時爆発するのかドキドキして見ておったのであろう。腐敗はもう帰ると叫び、席を立った。お会計は210円だった。とても鮨屋のレシートとは思えない額だ。店を出てから、二度と逝かないことを誓った。
さて、誓ったは良いがすっかり腹が減ってしまった。こんな時間で他の回る鮨屋に逝っても、満卓でそう直ぐには喰えないであろう。だが鮨は喰いたい。というか、この怒りはどうしても鮨を喰わなければ収まりそうにもなかった。しかも高い鮨を喰わなければ口直しはとても出来ないと思えた。それで向かったのが、腐敗が幼少の砌から慣れ親しんでおる回らない鮨屋である。
此処は小さい店で、割とリーズナブルながら美味い。今回は小鯛の昆布締めと、近海本マグロが絶品であった。着席して暫し。鮨を握っておる大将にさっきの店を話したら、それじゃその分ウチは儲かるんですね、ありがとうございます。と返された。それをさらに返した。
まぁな。そして腐敗家は当初想定していたより、5倍くらい高い鮨を喰うことになったのだが。
悔し紛れとはいえ、やり過ぎたかもしれんな、諸君。
去る16日、腐敗夫婦はゴム婚を迎えた。ゴム婚とは8回目の結婚記念日を意味する。弾力性のある2人の生活を願ってこう名憑けられたそうだが、もっと何か他に良いネーミングがあるだろう(挨拶
まぁ、正直言って此処までよくぞ保ったと、お互いに思っておる。
それは兎も角として、このゴム婚を祝うべく例年のことながら、ちょっと小粋なレストランに逝った。当初、此処で喰おうと目論んでおった店があったのだが、前日になって16日は休みということが判明。政治的陰謀である。
すっかり困り果て色々と調べておったら、旧市街のほうに非常に小さなフランス料理の店があることを発見。口コミなどを読むと、カウンター形式で喰うらしい。フルコースなのにそんなので大丈夫なのか。少々不安を覚えながらも、何せ田舎故、レストランのリストもそろそろ枯渇状態であったし、もういいや此処にしちまえ。って勢いで予約した。
19時の予約で店に逝った。ガチで小さい店だ。カウンターに6席。それと小さなテーブル1つに2席のみ。8人入れば満卓である。カウンター越しに厨房が有り、オーナーシェフらしきが陣取っておった。狭い店内を見回しておったら、恐らくオーナーシェフの奥方であろう、キャビンアテンダントのような身なりをした給仕が立っておった。テーブルとカウンターの両方を案内された。勿論カウンターのほうが面白いに決まっておるので、そちらに着席した。本当に小さな洋食屋にでも来たようだった。
メニューを持ってくるように頼んだ。ところがだよ、無いです。とのこと。さらにワインリストを持ってくるように頼んだ。ところがだよ、無いです。とのこと。料理は事前に告げていた予算に合わせて出てくるらしい。そして酒の値段についてはまったく未知数であることが発覚。
これはヤヴァイんじゃないか。
とも思ったが、店のナリからしても、そんなに篦棒な値段は取らないであろうとほぼ確信。だからといって、安いヤツを。というのもどうかと思い、軽い飲み口ので。と告げた。フルボディに比べたら安いというのが相場と考えての発言である。一体幾らの酒なのだろうかと、ドキドキしつつワインを転がしておったら料理が出てき始めた。
前菜・冷製ブイヤベース(ゼリーで具を固めておった)
サラダ・普通にサラダ
魚・アイナメのムニエルに春キャベツを添えた物
肉・鴨とフランスで群生しておるという謎のキノコのソテー
チーズの盛り合わせ(色んな味を愉しむためのアラカルトっぽいヤツ)
デザート・アーモンドのブラマンジュ
これで正解のはず。シェフの仕事は兎に角丁寧だった。喰うのが勿体ないとはこのことである。どの皿も芸が細やかだった。
十分に堪能し、いざ会計である。レシートに明細がないから定かではないが、推測するに酒は4000円くらいっぽかった。何だドキドキするほどではなかった。口コミ情報の通り、十二分に美味かったが、安心して100%料理が堪能出来るよう、せめてワインリストくらい作って値段は書いといて欲しいと、このオーナーシェフには切に願いたい。
まぁ、正直言って此処までよくぞ保ったと、お互いに思っておる。
それは兎も角として、このゴム婚を祝うべく例年のことながら、ちょっと小粋なレストランに逝った。当初、此処で喰おうと目論んでおった店があったのだが、前日になって16日は休みということが判明。政治的陰謀である。
すっかり困り果て色々と調べておったら、旧市街のほうに非常に小さなフランス料理の店があることを発見。口コミなどを読むと、カウンター形式で喰うらしい。フルコースなのにそんなので大丈夫なのか。少々不安を覚えながらも、何せ田舎故、レストランのリストもそろそろ枯渇状態であったし、もういいや此処にしちまえ。って勢いで予約した。
19時の予約で店に逝った。ガチで小さい店だ。カウンターに6席。それと小さなテーブル1つに2席のみ。8人入れば満卓である。カウンター越しに厨房が有り、オーナーシェフらしきが陣取っておった。狭い店内を見回しておったら、恐らくオーナーシェフの奥方であろう、キャビンアテンダントのような身なりをした給仕が立っておった。テーブルとカウンターの両方を案内された。勿論カウンターのほうが面白いに決まっておるので、そちらに着席した。本当に小さな洋食屋にでも来たようだった。
メニューを持ってくるように頼んだ。ところがだよ、無いです。とのこと。さらにワインリストを持ってくるように頼んだ。ところがだよ、無いです。とのこと。料理は事前に告げていた予算に合わせて出てくるらしい。そして酒の値段についてはまったく未知数であることが発覚。
これはヤヴァイんじゃないか。
とも思ったが、店のナリからしても、そんなに篦棒な値段は取らないであろうとほぼ確信。だからといって、安いヤツを。というのもどうかと思い、軽い飲み口ので。と告げた。フルボディに比べたら安いというのが相場と考えての発言である。一体幾らの酒なのだろうかと、ドキドキしつつワインを転がしておったら料理が出てき始めた。
前菜・冷製ブイヤベース(ゼリーで具を固めておった)
サラダ・普通にサラダ
魚・アイナメのムニエルに春キャベツを添えた物
肉・鴨とフランスで群生しておるという謎のキノコのソテー
チーズの盛り合わせ(色んな味を愉しむためのアラカルトっぽいヤツ)
デザート・アーモンドのブラマンジュ
これで正解のはず。シェフの仕事は兎に角丁寧だった。喰うのが勿体ないとはこのことである。どの皿も芸が細やかだった。
十分に堪能し、いざ会計である。レシートに明細がないから定かではないが、推測するに酒は4000円くらいっぽかった。何だドキドキするほどではなかった。口コミ情報の通り、十二分に美味かったが、安心して100%料理が堪能出来るよう、せめてワインリストくらい作って値段は書いといて欲しいと、このオーナーシェフには切に願いたい。