【超】高速教習車

過日、松山に逝く最中（もなかではない）、サービスエリアに立ち寄ると、久々にあの高速教習車に出会った。

奥のコンフォート教習車がとっても残念な雰囲気を醸し出しておる。

コンフォートはさておき、このアリストは香川県内の某自動車学校が所有しておる高速教習車である。V300のエンブレムが無いのと、アルミホイールが16インチの意匠であることと、内装がブラックで無いことから勘案して、タダのＳ300と思われるが、実は教習所のステッカーを貼るために、エンブレムを剥がしておるやもしれぬ。エンブレムさえあれば、ヴェルテックスでないV300である可能性もあるのだ。
V300であるとして、うっかり挑発すれば、教習生がやる気になってしまうと何かと困るので、ソッとしておくのが吉である。何しろ、彼のクルマはステアリングを握ると暴走の神が宿って、アクセルをベタ踏みせずにはいられなくなるのだ。そして初心者ほど、暴走の神の力に影響されるのである。

腐敗がそうだったから。

それで彼の教習車は、生徒4人を乗せて教官の指導の許、走り去って逝った。彼らの無事をソフトクリームを喰いながら祈った（つまりあんまり祈ってない）。なんであんな危なっかしいクルマを教習車にしたのか。彼の自動車学校は儲かっておるのか、否、校長が好きなのか、はたまたネッツの在庫一掃セールで売られておったのか。
数々の仮説を思い浮かべつつ、ソフトクリームを喰いながら蒼い號に乗り込んで出発したのだった。無論、本線へはフル加速で。

暴走の神は腐敗にまだ宿っておるようであるな、諸君。