精緻に狸の皮を見積もる

久々に腐日記を更新してみる（挨拶

諸君、久しぶりだね。元気でやっておったかね。腐敗はちっとも元気じゃないよ。うん、元気じゃない。そんなワケで元気じゃないので、今日はリハビリ程度のネタに留めておきたい。

腐日記の更新を止める少し前のことである。相方が、茄子育ててみようかと思うんやけど。と切り出してきた。話を聴くと、見るからに美味そうな茄子を千成瓢箪の如く実らせ、日々喰って愉しんでおるとかいうブログの記事を見たらしい。腐敗といい、相方といい、何かをやる際は、このようにやや不純な動機が必要である。
元々相方の実家には小さいながら菜園があり、栽培には多少の自信があると、相方は胸を張った。それでも、腐敗は訝しそうな表情で返した。

んなモン、上手く育つはずがない。喰えてせいぜい一食分だ。それまでのイニシャルコストとランニングコストのことを考えてみ給え。近所のゆめタ●ンで買ったほうが、遥かに安上がりではないか。

しかしながら、相方の脳内はすっかりたわわに実った茄子が描かれておるようで、否、ゼッタイに元は取れる。と頑として譲らなんだ。というワケで、次の週末に苗を買うことになった。
それで、その週末、ホームセンターで苗を物色する相方。

298円やろ、■本出来たらゆめ●ウンの安売りと一緒くらいになるねぇ。

育てる愉しみとか、収穫の喜びはどっちでも良いらしい。否、あるのかもしれないが、そこまで精緻に計算をされると、愉しみも喜びも興醒めというモノだ。腐敗は、何でも良いから、早う決め給え。と残して、花とかガーデニング用の資材を見て回ることにした。
暫くして、相方がやって来た。買うの決めたから取り敢えず見て。だそうなので、苗コーナーに向かった。鉢を指さす相方。これにしようと思うんやけど。

何故か、茄子はトマトになっておった。

相方はトマトになった経緯を話し始めた。これ、ほら398円やん。この値段でこれだけのトマトが実ったら、めっちゃお得感があるやん。と、苗に突き刺したトマトの栽培例を指さしながら熱弁を振るった。確かにこれだけのトマトが実ればお得感があるのかもしれない。が、その写真のようにトマトが実る保証は何処にもない。しかも、相方はリスクのことをまったく考えておらんようで、すっかり脳内は薔薇色、否、リコピンで真っ赤に染まっておるようだった。

それから、半月ばかりが経過

意外なことに、順調に実っておる。まぁ成功するのは良いことだが、このままビギナーズラックで、豊作になったと仮定すると、何とも複雑な思いになる。

調子こいた相方が、裏庭を菜園にしてしまいそうではないか。